高橋昌一郎『天才の光と影: ノーベル賞受賞者 23 人の狂気』をオーディオブックで聴きました。
これ、面白いですね。
自然科学分野でのノーベル賞受賞者の、ふだんの生活、特に現代から考えると常識外れな生活の様子が描かれています。
紹介されているノーベル賞受賞者は、以下の通り。
- フリッツ・ハーバー
- フィリップ・レーナルト
- ヨハネス・シュタルク
- ニールス・ボーア
- オットー・ハーン
- ヴェルナー・ハイゼンベルク
- マックス・フォン・ラウエ
- アルベルト・アインシュタイン
- エルヴィン・シュレーディンガー
- ポール・ディラック
- エンリコ・フェルミ
- ヴォルフガング・パウリ
- エガス・モニス
- ライナス・ポーリング
- ウィリアム・ショックレー
- ジェームズ・ワトソン
- リチャード・ファインマン
- ニコラス・ティンバーゲン
- ブライアン・ジョセフソン
- キャリー・マリス
- ジョン・ナッシュ
- リュック・モンタニエ
- ロジャー・ペンローズ
現代からみると「非常識な」というのは、だいたい、道徳的にアウトだ、という意味なのですが、主に結婚生活だったり。それから、当時からしてみても道徳的にアウトだろう、というのもあったり。いまふうにいうと職場ハラスメントだったり。
出自を理由にした職場ハラスメントていうのはもしかして、20 世紀中盤くらいまでは非常識でもなんでもなかったのかもしれませんが。
いまの感覚からすると、考えられないですよね。
個人的に驚いたのは、アインシュタインの結婚生活で、結婚後もかなり奔放な振る舞いをしていたらしく、意外でした。
今やっぱり、道徳というか倫理というか、キャンセルカルチャーみたいなのもあって、厳しいですから。有名人も品行方正でなければいけないというか、有名人だからこそ品行方正にしなければいけないというか。
それに比べると、20 世紀の有名人は、学者であっても破天荒だったのだな、と思い知らされました。
今はこの本で紹介されているような破天荒でかつ世界的な学者さん、ていらっしゃるんですかね。
学者さんに限らなければ、イーロン・マスクの半生記なんかは破天荒っぷりが面白かったのですが。
あとアメリカはけっこう、いま、ラップ・アーティストの過去のスキャンダルが暴かれていますね。ラップ・アーティストだったら、日本でも破天荒な人たちはいますね。
そもそも今は、世界的なスター学者みたいなのが生まれにくい状況なのかもしれません。ぱっと思いつかないですからね。
Sam Altman なんかは・・・、学者というよりやっぱりビジネスマンっぽいですし。
日本だと、同じく AI 系の松尾教授とか。iPS 細胞で成果のある山中教授とか?
どうなんでしょう。世界的なスター学者、あまり思い浮かびません。
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